こんにちは。今回はビジネスにおける異文化コミュニケーションについて書いていこうと思います。
コンテクストって?
まずはコンテクストの話です。
異文化コミュニケーションにおけるコンテクストは、主に「ハイコンテクスト文化」と「ローコンテクスト文化」に分かれます。
ハイコンテクスト文化
- 特徴: 文脈に依存したコミュニケーションを行い、直接的な表現を避ける。相手との関係性や場の雰囲気を重視し、ほのめかしや暗黙の了解が多い。
- 例: 日本や中国など、価値観や知識を共有する文化。
ローコンテクスト文化
- 特徴: 言葉を通じた直接的なコミュニケーションを重視し、明確さと簡潔さが求められる。誤解を避けるために繰り返し確認する。
- 例: アメリカやカナダなど、個人主義が強い文化。
これを踏まえて1対1のコミュニケーションを想定すると3つのパターンがあります。
- ハイコンテクスト ✕ ハイコンテクスト
- ハイコンテクスト ✕ ローコンテクスト
- ローコンテクスト ✕ ローコンテクスト
この3つの中でビジネス上一番問題が起こる可能性が高いのはどれだと思いますか?
正解はハイコンテクスト ✕ ハイコンテクストです。実は日本人同士は問題が起こりやすいです。
なぜでしょう?
先程のハイコンテクスト/ローコンテクストの定義に会話の特徴を追加してみます。
ハイコンテクスト文化は聞き手に責任がある
聞き手はその時の状況、背景や相手の表情など言葉以外の情報から相手の真意を”察する”。
ローコンテクスト文化は話し手に責任がある
話し手は相手に伝わるよう必要な工夫をして自分の真意を説明する。
“察する”能力は経験や人同士の関係性に大きく左右されるため、ここで失敗するケースが多いです。
じゃあどうすればいいの?
あたなが典型的なハイコンテクスト文化の人であるとして、
聞き手になった場合:
自分が理解したことを口に出して、合っているか相手と確認しましょう。
話し手になった場合:
相手がローコンテクストであれば、色々と質問をしてくるので根気よく答えましょう。
相手がハイコンテクストであれば自分をローコンテクストに変化させる事が必要です。
どちらにしても「ローコンテクストになること」がビジネス上で不要な失敗を防ぐコツです。ときにはハイコンテクストの人を苛立たせる事になりますが、面倒なトラブルが起こるよりはマシです。
ローコンテクスト”的”な話の組み立て方
起承転結。知ってますよね? はい、ビジネスなので「転」はいらないです。「起」もいらないです。
結-承-結
がいいですね。
上司にお願いをするときの例
- 結: あなたにお願いがあります。(この時点で報告、相談なのか依頼なのかを明確にする)
- 承: 内容の説明。〜のプロジェクトが〜の状態で〜
- 結: ですので、〜部の部長にあなたから連絡して下さい。
どうでしょうか? これは、特に文章量が多いメールのときにも有効です。
これらの点を意識し、実践することで、文化的背景の異なる相手とのビジネスコミュニケーションをより効果的に行うことができるでしょう。異文化コミュニケーションスキルの向上は、グローバル化が進む現代のビジネス環境において、ますます重要になっています。
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